株式会社ディー・エヌ・エー エンジニア特集

DeNA RECRUITING

エンジニア特集


エンジニアインタビュー


“エンジニアはこだわりを持つべきです”
自分の力でスキルとキャリアを開いてきた開発者志向のマネージャー
武部 雄一
ソーシャルメディア事業本部 メディア統括部
マルチデバイスグループ グループリーダー
武部 雄一 (サービスリード)
 2007年5月にDeNAに中途入社。2009年4月からはモバゲータウンのエンジニア全体のマネージャーを勤めた。
DeNA入社までの9年間におよぶエンジニアキャリアで、COBOLによる汎用機エンタープライズ開発を振り出しに、Javaでウェブ系のエンタープライズ、Perlによるウェブアプリケーションの開発と、自らの判断と努力でエンジニアスキルを豊かにしてきた。現在はYahoo!モバゲーのシステム開発責任者として新たな挑戦を続けている。

プログラミング言語がわかっても仕事にはならない


高校を出て、地元の大きな企業に就職したんですが、ほんの数カ月で道を誤ったと思いました。給料も良くて役職も整っていたんですけど、仕事がつまらない。自分に対して課題もなく、クリエイティビティもなく、よく仕事が整備されていて悩むこともない。言ってしまえば未来が見えている。まったく面白くなくて、1年で辞めて東京に出てきました。
 力仕事などもして食いつないでいましたが、高校のとき実習でCOBOL言語をやっていたので、とりあえずもっと割のいい仕事、という不純な動機でこの業界に入ったんです。プログラマー不足の時代で、給料も未経験の割には高かったですね。
 入ったはいいものの、プログラミング言語がわかれば仕事になるという世界ではなくて、業務が理解できないとシステムは開発できない。一時期は、いてもいなくても変わらない扱いになって、もうプログラマという仕事は辞めようと思いました。
 そのとき、私が「わかってない」ことを見抜いていた先輩に出会えて、ひとつひとつ教えてもらいました。今でもたまに会うのですが、その人がいなかったら、今はこの業界にいないですね。感謝しています。

Javaを独習して汎用機からウェブに転身


武部 雄一  汎用系業務アプリケーションの開発をやっていましたが、COBOLには言語性能として限界があって、もっと美しくコードを書きたくても汎用化に限界があるし、データとロジックもうまく分離できない。コードに再利用性を持たせられないところに不満を感じていました。
 そのうち世の中にウェブの波が来て、オブジェクト指向のJava言語が注目されはじめていました。オブジェクト指向でプログラム開発ができるなんて、しかも開発SDKは無償、ということで飛びつきました。JavaのSDKを自宅のパソコンにダウンロードして、独学で勉強をはじめました。
 幸い仕事は17時45分には終われたので、残りの時間は寝る時間を惜しんでJavaを勉強する。土日もJavaの勉強をする。当時はインターネットの情報にも限界があったので、書籍を片っ端から買ったり立ち読みしながらやっていました。
 半年ほど経ったとき、、ウェブアプリケーションをひとまず作れそうだ、というところまで自主学習でスキルを磨いて、会社の取締役に「これからはウェブの時代だから、Java言語でやっていきたい。転向させてもらいたい」と直談判して、結構もめたのですが(笑)周囲の後押しももらい、ウェブ系のエンタープライズ開発にジョブチェンジすることができました。その頃はJavaのウェブアプリケーションエンジニアが圧倒的に需要に対して不足していました。いきなり大きなシステムでリードエンジニアを任されたりして、苦労しましたがなんだかんだ乗り越えて、今となってはいい思い出です。
 当時、小さな会社で働いていたのですが、もっとエッジのあるエキスパートになりたいという気持ちがずっとありましたし、29歳で転職するにはギリギリの段階だというときに、大規模な自社サービスの経験を積みたいと決心し、転職に踏切りました。
 ある程度の規模の会社もいくつか見ましたが、DeNAほど魅力を感じたところはなかったですね。一番響いたのは、面接で出会った人たちの人柄やインターフェイス、話してみた印象です。こんな素晴らしい人たちと仕事ができればどれだけ面白いだろう、と直感しました。

Perl言語へのこだわり


 DeNAに決めたもう1つの理由は、Perlです。OSやDBなど他のレイヤーは妥協できるのですが、メインでサービスを構成している開発言語はPerl、というこだわりがあったからです。大きな事業となるサービスにPerl言語を選択するような、賢い会社を選びたかった。
 ウェブのアプリケーション開発をしていれば、Perlはどこかで必ず出会う言語です。JavaやPHPに比べて、直観的でシンプルなコードが書け、開発のスピードがすこぶる早い。何よりPerl言語自体が枯れていて安定している点、信頼性も大きかったですね。
 Perl 5.6で作ったプログラムが、5.8でもほぼ問題なく動作する。システムは作って終わりではなく、運用していくことに意味があるので、DeNA以前のお客さまにも「長く使うのであれば、Perlが良い」と提案していました。
 エンジニアは、プログラミング言語に対するこだわりを持つべきだと思います。1つをとことんやりきると、 プログラミング言語の機能がよくわかる。そうすると、新しい言語を始めるときにも それとの比較でコードを書いてゆける。
 いろいろな言語を比較した上で、何が優れていて、何が欠点なのかを自分なりに評価し、いろんな人と議論してみるべきです。 そうでなくて、参考書を見ながらコードを書くだけでは、考えない人になってしまう。自分でコードを書いて、使ってみて、 自分なりに評価し、自分の考えを持つことが、エンジニアにとって重要だと思います。

DeNAは常に現状に満足しない会社


武部 雄一  私が入社したとき、DeNAは意外なほど「作っている真っ最中」という感じがしました。
 面接でも「まだまだ未完成の会社だから、一緒に作れたらいいね」と言われましたが、「そうは言っても」と思って入ってみると、 確かにやりがいがあるというか、整備のしがいがある。何百人もいる会社にしては、システムの作り方や企画との話し合いにしても 「ストレスなく仕事ができるように、ワークフローが素晴らしく整備されていて、もはや完璧」というわけではない。
 逆に嬉しかったですね。本当に起きている課題や問題は何か? 今後それを生まないために、どう最善を尽くすべきか?  とことん話し合いながら、新しく業務を設計し、システムを作ることができました。
 ただ、DeNAは常に現状に満足しない会社です。しばらくすると環境が変化し、人であったり、ミッションであったり、世の中も変わっていきます。2、3カ月前に完璧だと考えたワークフローさえ、変化させたほうがいいなら、妥協せず変えてしまうべき。当時はベストだと思っていても、しばらくして真の課題が見えてきたら、思い切りが必要です。リスクやトレードオフを鑑みて、やると決めたら、今まで作り上げてきたサービスにしても、業務フローにしても、平気で破壊して、再構築します。
 苦労するし、体力も使いますが、妥協しないというスタンスは変わらない。そういう意味では、まだまだ構築しなければいけないもの、洗練していかなければいけないものは、たくさんあります。再構築を続けている会社なので、もっと改善すべきだというアクションを永遠にやっていきます。

重要なコア要素も必要なら手を加える


武部 雄一  入社して3年間で私が担当したパートはいくつかありましたが、思い入れがあるのは、モバゲーの純広(純広告)システムです。横長の四角形のバナーですね。
 純広は、モバゲーのいろんなところにあります。トップページやマイページにもあるし、サイトのいたるところに出ています。これを広告主に買っていただいて、広告主はユーザーを外部の自サイトに誘導し、ユーザーはそのタイミングでモバゴールドを獲得します。広告主にも、ユーザーにも、モバゲーにもそれぞれ目的と存在理由があり、重要な要素の1つです。
 私が担当になったときにはソースコードが巨大化していて、事故も起きがちでした。一方で、純広のシステムに手を入れるなんてとんでもない、コードを2、3行追加するのもやりたくないという雰囲気もありました。
 そのため、広告主にとって価値のある新商品をどんどん提供したいのですが、逆に広告であるがために開発のスピードが落ちることもある。このままツギハギのようなことをしていても仕方がないので、抜本的に変えてしまうアイデアを思いついたんですが、リスクがあるし、多少コストもかかる。
 ただ、将来的に素晴らしい恩恵が得られる可能性は極めて高い。私がリスクを取るので、と相談したところ、それ対して「手を加えよう」という決断を許してくれたのは非常に嬉しかったですね。結果としては大成功でした。サービスとまったく切り離した純広システムを作ることができたので、新しい広告商品をリスクなく作り、ある程度の数がある商品をスピーディに作り替えることができる。
 純広システムだけではなく、全体の生産性でも意味があったと思います。プログラムモジュールやテンプレートを活用して構成を再整備し、広告をフレームワークに近いレイヤーで安全に差し込めるシステムに作り替えたんです。同時にプログラムもリファクタリグし、エンジニアがコードを見て直感的にわかるようにして、メンテナンス性を上げていくという取り組みも並行で取り入れましたが、構想通りにいったと感じています。

もっと面白い体験をするためのビジネス力を


 私自身、能力が圧倒的に足りていないと感じています。より質の高いサービスを創出できるよう、考え抜き、作り続けていたい。また、エキスパートとしても日本と世界の両方で最先端のレベルの技術を当たり前に身につけて、維持していたい。
 同じぐらい重要なのが、自分の中に欠けているビジネス力です。DeNAには、ビジネスマンとしても他にいないくらい素晴らしい能力を持った守安のような人間もいます。自分は運良くそういった人から直接学ぶことができる距離にいるので、日々学んで成長していくことが自分自身の今の課題です。
 DeNAにいると、面白くて、まったく飽きない。もう3年もたったのか、というのが正直な実感です。これから先もDeNAで、ビジネス力をしっかり身につけて、事業の核になるようなサービスを手がけけたいですね。大変でも、得難い達成感を感じられることが待ち受けていて、きっと尽きないと思うので、まだまだDeNAで面白い体験をしたいと思っています。